● 発行年月 | 2016年9月刊行 |
● 価格 | 定価 1,540円(税込) |
● 判型 | B4判変形 |
● 装丁 | 上製 |
● ページ数 | 32ページ |
● ISBN | 978-4-87290-947-0 |
できないこと・まちがえることがこわい、すべての子たちに
図書館でであった犬が教えてくれた――「まちがえたって、だいじょうぶなんだよ」って
マデリーン・フィンは、字を読むことが大の苦手。
だから、学校の国語の時間に、音読をあてられても、うまく読めません。
つかえるたび、まちがえるたびに、クラスのみんながくすくす笑う声がきこえてきて、逃げ出したくなるのです。
「よくできました」の星のシールをもらえないのは、マデリーンだけ。
そんなとき、図書館で1ぴきの大きな白い犬と出会います。
犬はマデリーンがどんなにつかえても、まちがえても、笑うこともせかすこともしないで、じっとマデリーンが本を読むのをきいてくれます。
こんなに下手なのに、それでもそんなふうに私の言葉を待ってくれるの?
マデリーンも少しずつ、本を読むことが楽しくなり、人前で音読するのもこわくなくなっていって――。
そばにいて、せかすことも、しかることも、注意することもなく、ただじっと待ってくれている犬の存在が、「自分はダメ」とかたくなに思いこんでいる少女の心をとかしてくようすが、私たちにいろいろなことを教えてくれる絵本です。