● 発行年月 | 2023年7月刊行 |
● 価格 | 定価 1,650円(税込) |
● 判型 | 四六判 |
● 装丁 | 並製 |
● ページ数 | 184ページ |
● ISBN | 978-4-86621-448-1 |
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「この言葉聞いたら、逃げろ・無視しろ」な言葉が並んでいます。
「そういうことになっているんだから」という慣習に巻き込まれないために。
武田砂鉄(ライター)
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「気が進まない」けど「そうしなきゃ」と思わせる同調圧力の正体に気づき、「自分自身」を取りもどす!
「わたしたち友達でしょ」
「真面目か!」
「悪いところをみんなで教えてあげたの」
「そんなこと思うなんておかしいよ」
「世の中そういうものでしょ」
「もっとポジティブじゃないと」
学校や職場をはじめとするさまざまな場所で、
「みんなしている」から「自分もする」という判断で行動している人は、
めずらしくないでしょう。
そうしないと周囲から浮いてしまうかもしれないし、
「空気が読めないやつだ」と思われて、
仲間外れになるかもしれない。
でも本来、「みんなしている」と「自分もする」は、
別のことのはずが、それらを結びつけて、
「気が進まない」けど「そうしなければ」と思わせるもの、
それが「同調圧力」です。
なぜ「そうしなければ」と思ってしまうのか。
誰か特定の主が「こうしろ」と命令するとか、
明確なルールがあるとか、
伝統的にそうだから、
というような決まった仕様があればある意味わかりやすいのですが、
同調圧力において「こうしろ」と迫るのは、
たとえば、その場にいるだれかがふーっとため息したとか、
何度もうなずいたとか、
少しのあいだ沈黙が続いたとかいう、
「ちょっとしたこと」で決まる何か、です。
そんな「空気」や「ノリ」を強要する言葉を24シーンの漫画にして、
「生きづらさ」を考える社会学者が解説します。
自分で決めていいはずの態度を封じられないための考え方を、
これからの人生のために、身に付けていきましょう。
はじめに
第1章 親密さを利用する言葉
シーン①「わたしたち友達でしょ」
シーン②「仲間だろ」
シーン③「みんなでやることに意味がある」
第2章 連帯責任を利用する言葉
シーン④「真面目か!」
シーン⑤「みんなが迷惑してるよ」
シーン⑥「どうせ無駄だからやめときなよ」
第3章 親切を装った言葉
シーン⑦「どうなっても知りませんよ」
シーン⑧「仲良くしたいなら守ってね」
シーン⑨「悪いところをみんなで教えてあげたの」
第4章 人格否定の言葉
シーン⑩「どうしてあなただけわがままいうの?」
シーン⑪「そんなこと思うなんておかしいよ」
シーン⑫「ノリ悪!」
第5章 集団の秩序を利用する言葉
シーン⑬「みんなが混乱してしまうよ」
シーン⑭「世の中そういうものでしょ」
シーン⑮「合わせる顔がない」
第6章 裏切りと思わせる言葉
シーン⑯「よくあんな恰好できるね」
シーン⑰「ひとりだけずるいよ」
シーン⑱「調子に乗ってない?」
第7章 排除の恐怖をにおわせる言葉
シーン⑲「同じようにできないなら必要ない」
シーン⑳「いいよ、別の人に頼むから」
シーン㉑「できないなら次はあなたの番だよ」
第8章 「勝ち残ること」を強要する言葉
シーン㉒「もっとポジティブじゃないと」
シーン㉓「今どきはこのくらいできなきゃ」
シーン㉔「個性として活かすべき」
コラム1 「生きづらさ」って?
コラム2 「空気」って何?
コラム3 「普通」とは?
コラム4 自粛警察
おわりに