● 発行年月 | 2018年1月刊行 |
● 価格 | 定価 1,870円(税込) |
● 判型 | 四六判 |
● 装丁 | 上製 |
● ページ数 | 320ページ |
● ISBN | 978-4-86621-119-0 |
清涼院流水 8年ぶりとなる小説は歴史エンタテイメント!
「人は、俺を人外と呼ぶかもしれぬ。だが、それが何であろう。」
歴史の闇に葬られたキリシタン大名の全貌が、今、蘇る!
当時、異彩をはなっていたであろう大名・大村純忠について、
ラノベの先駆者とされる清涼院流水氏が7年の取材をもとに記した
渾身の歴史エンタテイメント。
30歳の時に大名として日本で初めて洗礼を受けた大村純忠(おおむら すみただ)。
純忠は、信長より1年早く生まれ、戦国時代を生き抜いた大村地方(現長崎県)の領主である。
ルイス・フロイスの手記によると、権威ある人物としては日本で最も早くキリスト教に改宗させ、
また、妻・おえんと共に日本で初めて西洋式の結婚式を挙げた。
その風貌は、信長より6年早く西洋風のマントをまとい、
首からは十字架をかけ戦場に出ていたといわれている。
大村をキリシタンの王国にすべく、臣下や住民をキリスト教に改宗させ、
領内の寺社仏閣を焼き払い、
宣教師(伴天連)との関係のために長崎港を開き、
天正遣欧少年使節を大友宗麟とともに派遣した。
実は、少年使節4名のうち3名は大村出身である。
純忠は領内でキリスト教を普及させ、その結果として
当時日本に15万人いたキリシタンのうち
【10万人が大村の民衆】だったといわれている。
純忠の死の翌月、秀吉が伴天連追放令を発布したことで
キリシタンたちは棄教を余儀なくされ歴史から姿を消した。
しかしそれから250年間、密やかな信仰は途絶えることなく
長崎大村の土地で生き続けていた。
その長い歴史の始まりとなる物語である。
“
序章 宿命のふたり
第一章 天狗の夜——山深い時の牢獄にて
第二章 軍神と、家臣と、いくさの日々と
第三章 天を伴うと称する者たち
第四章 新しき伴天連ルイス・フロイス
第五章 虚無からの帰還【大村館の変】
第六章 信仰と戦乱の十字【大村の海戦】
第七章 愛と死と激闘の果てに【長崎開港】
第八章 キリシタンの王国【三城七騎籠】
第九章 闇の中に輝く光【天正遣欧少年使節】
第十章 天国と戦国のドン・バルトロメウ
最終章 籠の外の鳥
補遺 それから